大型特殊自動車免許取得記

2006.05.21

こんな車があったらいやだ(鉄拳風に)

  1. 後部座席で運転する
  2. 左ハンドルだ
  3. うるさい
  4. うるさいのに遅い
  5. しかも遅いのにふらふらする
  6. 前に邪魔なものがついている
  7. ハンドルが変だ
  8. 後輪操舵だ

そう,それが大型特殊自動車。

免許取得にあたりいろんなサイトで勉強させて頂いたので,
恩返しの意味も含めて,私なりに気づいた点を報告いたします。

この乗り物に関しては,自動車だとは思わずに,荷役機械に
タイヤがついていると解釈したほうが正解でしょう。
私が乗ったのは,後輪操舵式のホイルローダーでしたが,
ホイルローダーであれば,バケットを操作して土なり何なりを
動かすことが主目的で,公道を走る操作はおまけ機能です。

基本操作

特殊な車だけあって,機種ごとに操作方法は独特なはずなので,
最初の一回は試験官が操作方法を教えてくれました。
私が乗った車はこんな感じ。

前進2段,後進2段のセミオートマチック
コラムシフト(ハンドルの下あたり左側にレバーがついている)
中央でニュートラル(バイクのように,ニュートラルランプが点灯する)
奥へ入れると前進1段,そこからレバーを上に持ち上げて奥へ入れると2段。
後進も同様で,手前に引くと後進1段,そこから持ち上げて引くと2段。
出発時に2速に入れたら,方向転換までそのまんま(2速発進)でOKなようです。

バケット操作は真ん中のレバー
バケット操作用のレバーがハンドル右手に3本並んでいます。
真ん中のレバーを手前に引くとバケットが起き上がります。
全部起きたらレバーを離せばOK。
奥に押すと地面につきます。試験では,エンジンを切ってからバケットを
おろすようです(そうしないと前輪が持ち上がるとか)。
ちなみに,私は普段フォークリフトしか乗ったことがないのでほかのレバーに
ついてはどのような動きをするものか知りません…。

ブレーキペダルが2つついている
左(通常クラッチの位置)のペダルは作業用で,荷役作業中に左足で踏むようです。
走行時はオートマ車の要領で右側のペダルを使います。両方のペダルは
連動しています(右ペダルを踏むと左ペダルも動く)。

ミラーが後方にもついている
これ便利。方向転換の際に重宝しました。左ハンドルなので,右後方が
しっかり確認できて便利でした。

ハンドルは左手,バケット操作レバーは右手
ハンドルにノブがついていて,片手で操作できるようになっています。
走行中はバケット操作しないため,右手はひざの上にでも置いておきましょう。

左右,後方目視確認後,エンジンをかけます。エンジンをかけたら
バケットを起こします。
ハンドブレーキ解除し,再度左右,後方目視確認後,右ウインカー,
右後方目視確認後出発します。

左折時の注意事項

後輪操舵のため,後輪の軌跡は前輪の軌跡より必ず外側になります。
つまり,前輪が縁石にあたらなければ,後輪も縁石にあたりません。
巻き込み確認後,左前輪を目視しながら,できるだけ縁石に沿わせるように
ハンドルを切ります。前輪操舵の感覚で交差点に突っ込むと大回りして減点に
なるのでご注意を。

ちなみに,縁石により車道と歩道が分かれている道路では,車道の左側に
引かれている線は法的根拠のない線です。無視して踏んじゃってください。

右折時の注意事項

左折と同様ですが,私が乗った車では右前輪が目視できないので往生しました。

  1. 左前輪は見えるのに右前輪は見えない。
  2. バックミラーが右頭上にある
  3. 試験官が右側に座っている
  4. 左側から乗り込む

どう考えても左ハンドル車です…。運転中に右側から話しかけられることなど,
今後2度とないでしょう。

試験に受かった後で聞いた話ですが,座席の位置をブレーキ・アクセルペダルを
無視して目一杯前に出しておくと右前輪が見えるそうです。どう考えるかは
人それぞれですが…,変な着座ポジションは減点ですみますが,中央線を踏むと
検定中止になります…。それで何度涙を飲んだことか。

方向転換

方向転換場(ポールで囲ってあるところ)を通り過ぎるとき,必ず中を目視確認
してください。確認しないと減点対象です。
通り過ぎたらギアをバックにいれ,左右後方確認します。左後方・右後方・後方を
目視確認してから車を下げます。オートマ車と同様に,ブレーキペダルを緩めると
スルスル下がりはじめると思います。
注意点は,

  1. 後部座席で運転する
  2. 左ハンドルだ
  3. 後輪操舵だ

自分が車体の目一杯後ろに座っていることを念頭にハンドルを切ります。
自分の体が方向転換場の真ん中に来るまでじっと我慢し,ハンドルを全部
まわしましょう。早かったら,戻せばよいだけの話です。

左後輪は目視確認できます。右バックの場合,左後輪を縁石に沿わせながら下がると
後々出やすいでしょう。左バックの場合,右後輪は試験官の下です。ちょうど良いことに
天井後部にミラーがついているので,これを見ながら寄せていきます。

その他注意点

普通免許を取ってから随分経つと忘れていることですが,

交差点ではあらかじめ曲がる前に寄る
交差点の手前30mで左(右)後方目視確認後ウインカーを出し,
曲がる方向に車線内で寄っておきます。

進路変更は3秒溜める
ハンドルを切る前に,ウインカーを出してから3秒待つ必要があります。
障害物の真横を通る時点で,既に左ウインカーが出ている状態になります。

  1. 右後方目視・ウインカー
  2. 3秒溜める(心の中で早口で1・2・3・4・5と数える)
  3. もう一回右後方目視
  4. ハンドルを切る
  5. 即座に左後方目視・ウインカー
  6. 3秒溜める
  7. もう一回左後方目視
  8. ハンドルを切る

左方優先
「見通しが悪い交差点」などでお見合いになった場合,自分の左方からくる
車が優先です。左手から車が出てきた場合は待ちましょう。

終わりに

「今日は自分で走ってどうだった?」
「ちょっとふらふらしました。」
「そうじゃの。あと巻き込み確認,もれとるところがあったの。
それから右側によりきれてないところがあったの。前のとき中央線踏んだんじゃろう。」
「踏んだんです。」
「ぎりぎりなんじゃが…わかりました。」

おかげ様で6回目で免許を頂きました。ありがとうございました。


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